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これも当たり前「少子高齢化はどうする?(3)少子高齢化の論議は人間らしく」 令和5年3月16日_文字起こし

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ヒバリクラブご覧の皆様こんばんは。今日は夜にちょっと録音になりました。

少子高齢化はどうするっていう、どうなるじゃですねちょっと客観的すぎるので、まあ我々は主体的に日本を作っていかなきゃいけないので、どうするってしてるんですけど、それの3回目ですね。

今日はちょっと今までの皆さんのいろんなコメントとか、いろいろ参考にしましてね。少子高齢化をこれ以上議論する時にはどうしても避けられない2つのことですね。一つは平均余命の予測について、私はだいたい皆様が分かってると思ってたんですけど、実は全然違ってたということで。これはまあ私がですね、皆さんが考えておられることをちょっと誤解してたってことをやりましてね。

これあの早速修正しとかないと、なんか武田の平均余命の計算は間違ってるじゃないか、足し算わかんないのかと。なんか今50歳の人の平均余命を厚生労働省のデータで見ると40年になってるから、90歳じゃないかなんて話があってですね。

日本人もですね、もうお役所のデータをそのまま信ずるっていうのは、いいちゃ、日本政府はねいつも嘘つかなかったですから今まで。まあいい国だったんでしょうね。それでまあ平均余命をまあそのまま見てるっていう事が一つ分かりましてね。

まあそれもちょっとまあ前向きな見方で、あの何て言うんですかね、あの武田先生ちょっと平均余命の計算がちょっとどうしても私には分からないんですが、一つ説明してくれませんかっていうようなことならわかるんですけど。そうじゃなくて、かなりこのなんて言いますかね、傲慢というか、お前武田間違ってるぞって、なんかそんなですね。

しかし、なんですね、こういう議論っていうのは、最近私言ってるんですけども、事態を混乱させるためとか人を非難するためとか、そういうんじゃなくてね。みんなで知恵を集めてもっと高みに登ろうってことですから。まあ僕は江戸時代の思想家でね、蟠桃って人好きなんですけども、山片蟠桃ですね。大知って大きな知。これは1人の人の知恵よりかみんなが集まった知恵の方が優れた知恵であると。誠に僕そう思うんですね。

そのためには、みんながこきおろさないで、協力していいものにしていくっていう。まず第一に前提としての魂がいるんですよ。まあ屁理屈はこのぐらいにして。

実はですね、平均余命っていうのはそのお役所はですね、単に現在の例えば50歳の人なら50歳の人が平均寿命として、どのくらいの平均寿命を現在、持っているかという表示なんですよ。

平均余命っていうのはちょっと皆さんがですね。僕あの、皆さんのコメント見ると分かったんですけど、平均余命っていうのは50歳の人があとどのくらい生きるかという平均余命だと思っておられるんですね。

ただ、お役所はですね、そういうことは出しません。ていうのは将来のことは分かりませんからね。ですから、平均寿命も平均余命も現在なんです。現在。ですから、現在50歳の人は子供の頃にお亡くなりになった人の平均はもういらないですから、50歳に到達した人の平均寿命だけを計算したっていうだけのことですね。ですから、その人が例えば今現在50歳の人が40歳の平均余命を持ってたら、90まで生きるっていうことじゃないんです。

ちょっと私の説明もそこを飛ばしてる場合もあるんですね。まあ当然こういう計算はそうやんなきゃいけないんだ。未来のことですからね。未来のことを計算するときは、未来のことしなきゃいけません。例えば私を取りますとね、私が10歳ぐらいの時は日本人の平均寿命は50歳だったんですよ。だから10歳の平均余命を見るとね、40よりかちょっとあのあるんですけど、43とかね。そうすると私は10歳の43歳足しますから、53で死ぬことになります。しかし、なんで私が今生きてるか。まだ平均寿命に到達してないんですよ、僕はね。

なんで私が平均寿命に到達してないかっていうとですね。それは平均寿命が伸びるからなんですよ。だから、目的がちょっと違うんですよ。私は少子高齢化の高齢の目的は将来ですからね。だいたいまあ、今から少しずつ少子化して高齢化していく、そういう社会ですから。100年後200年後ってことになるわけですね。

そうすると現在50歳の人がいつお亡くなりになるかっていうと、厚生労働省の平均余命では40年。それは今です、今。分かります。ちょっとこれがちょっと混乱するかもしれません。しかし50歳の人がお亡くなりになる時は、少なくとも今から40年後なんですよ。40年後ですね。そうすると、40年後にも50歳の人の平均余命が40年ってなってるかっていうと、なってないんですよ。もっと伸びてるんです。

それが私ですね。私は10歳の頃に自分はどのくらい生きるかなと思って、人生の計画を立てたとしますよ。まあ10歳だから難しくて、親父がやったとしますよね。その時に親父が厚生労働省の表を見て、43歳だなと平均寿命はそれで50歳ですよ、平均寿命は50歳。だけど10歳の子の平余命は43歳だとしますね。そうすると、ああ俺の子供は53で死ぬんだなと思っちゃいけないんですよ。

それはどうしてかというと、それ違うんですね。今その時に10歳だった人が、今日死ぬなら、53ってことなんです。ですけど、その人が成長していくと平均寿命伸びてきますから。簡単に言えば、1年に1歳ずつ平均寿命が伸びるとしますね。こういうのはありませんけど、一応1歳ずつ平均寿命は伸びとすると、その人はいつまで経ったって死なないんです。こうなって。

これよく私、講演会では説明するんですね。あの1年に1歳ずつ年取ると永久にしてませんからね。だからこう倒れてる平均寿命の伸びは、今のところ0.4歳から0.3歳ぐらいでずっと推移してたんですよ。ですからまあ平均寿命は僕は10歳で、平均寿命は50歳からずっと追っかけごっこになっててね、でまだ交点に達しないから僕は死んでないって、こういうことになるんですね。

ですから予想ってのは、必ずそうなんですね。例えば年金、その時に年金がどのくらいもらえるかとか。食料はどうかとか。日本は中国に占領されてないかとか。まあ全部前提がありますからね。この前提をしっかりと言わなきゃいけないんですね。

私はいつも言ってるのは、これまでの平均寿命の伸びを使いますと言ってるんです。まあそれ以外にちょっと使い道がないですからね。突然ね、医学が発達して、例えばあの、肝臓の肝臓の病気で有名だったC型肝炎なんてのは、昔は難病でね、結構多くの人ががんに発展したりなんかして命を落とされましたけど。今ではですね、特効薬が見つかってですね、もう1週間ぐらい。肝臓の先生は別の専門にお移りになってるっていう状態ですよね。

だからそういうことがあって、平均寿命がぐっと伸びるかもしれませんよ。遺伝子なんとかとか。だけども一応それはね、あのそれはできないので、今までのトレンドが続いたらっていうことなんですね。

で今までのトレンドが続いたらっていうのはちょっと難しいのはね。例えばあのあれ、東北大震災なんかあると、平均寿命の伸びが少し止まるんですよね。したがってまあそういうのを少し除いたりいろいろしなきゃいけないので、なかなかそれ除くべきかっていう議論ももちろんあるんです。もちろんあるんですが、一応ある方法で計算しなきゃいけませんからね。未来のことですから。

それは、今までの平均寿命の伸びから計算してと言ってます。これも正しく計算するとか、普通にもあんまり労力なく計算するためには追っかけごっこですから、方程式作ってちょっと計算するんですね。その方が簡単なんです。そうしてみると、2、3年前に50歳の人の後どのくらい生きるのかという平均余命ですよ。あとどのくらい生きるのかという平均余命が50歳になったっていうことです。

2年ぐらい前に50歳の人が、厚生労働省の言う今死ぬとしたらっていう平均余命ではないってことですね。ちょっとあの話が長くなって、これだけでもう結構10分ぐらい使っちゃったんで、これ間違えないようにしてくださいね。

えっと必ずそういう定義っていうか、その数値っていうのはですね。その定義とか使用の目的に沿ってやるって事と。それから役所の言うことが正しいってことじゃないんです。役所は別に間違っちゃいませんけどね。だけど言葉とかそういうのを巧みに使い分けますから。

ですからそこのところは我々でよく考えて、で一つ一つのことが私たち国民がですね、なんて言ったって国民が主体ですからね。国民が間違えないにしなきゃいけないってことですね。

それから2番目ですね。これはあのちょっと次回に回ります。非常に重要なことなんですね。これはあの日本人でアメリカの大学に勤めている先生なんですね。経済学者が高齢者は集団自決しろと言った。それに似たようなことを言ってる人多いんですね。だいたい経済の人なんですよ。こう言いますとまた経済の方から私の方にバッシングが来るんですけどね。それは検討外れで、私をバッシングしてもしょうがないんで、私の理屈に対して考え方とかいうのを、バッシングじゃなくて、こういう風に考えるべきじゃないですかって、お互いに切磋琢磨するのが、議論ですからね。

ところでとにかく、人間の価値に関することなんですよこれは。これはね、2つ大きく分かれるんです。ヨーロッパ文明は役に立つ人間は価値があるけど、役に立たない人間は価値がない。役に立つというのは、簡単に言えば金があるとか、力がある、そういうのなんですね。ですからそういう人は給料も高くていいし、長生きしてもいいと、こうなるわけですね。

ところが日本文化は違うんです。日本文化は、人間の価値というのは人間の偉さであって、人間で一番偉いのはまあお母さんたちですね。それはお母さんは命を生んで、命を育んでくれるから。こういう見方ですね。

ですからご老人、高齢者もですね、高齢者は役に立たないから死ねというのはね、これヨーロッパ文明の考え方ですから、ヨーロッパ文明の方は正しいかもしれませんね。だからイェール大学の先生が、アメリカの大学の先生ですからね、これはあのしかも経済学者ですから、お金がある人が尊いと、こう思ってるんでしょうね。

ですからそう思っておられたら、それは高齢者はもう働けなくなったら死ねと。人間っていうのは働けない人間が生きてるなんてこと自体がおかしいんだ。しかもご飯も食べると、これは動物なんかではそういう考え方で行動する動物はいます。確かにその通りですけど、日本文化はそうじゃない。日本文明はそうじゃないですね。日本文明は人間の偉さっていうのはそうじゃないんだということで、人間の価値の考え方についてですね、2つの文明で大きく違うわけです。

ですからまあ、そのイエール大学の先生が、アメリカで高齢者は集団自決しろと言われてもいいかもしれません。だけどこれもね、アメリカのねいろいろ新聞の論評を見ますとね、その先生の発言にはかなりの反撃がありますね。ですからアメリカが力があるのが偉い、お金があるのが偉い、役に立つとか大切だと言ってるけれども、そこまで踏み込むとね、高齢者は集団自決しろとまで言うとちょっと行き過ぎじゃないかっていう論評も多いです。

一応これは非常に重要なことなので、次回もう1回やりたいと思ってます。

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