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これも当たり前「少子高齢化はどうする?(2)日本の理想形」 令和5年3月15日_文字起こし

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ヒバリクラブご覧の皆様こんにちは。武田邦彦です。

少子高齢化ですね。もうとにかく出生数が80万人を切ったんで、もう日本はなくなるとかですね。それから高齢者は集団自決しろとかですね。そういう、もうほとんどあまり考えておられないんじゃないかなと思うような極端な議論だけがですね、まあ今の日本では話題になって、まともな議論がほとんどないんですよね。

これはそれでも、政府は山ほど金を出すとなっちゃうんでね。それから高齢化の障害だとか、少子化どうしろとかですね。それをもとに山ほど議論するんで、みんな間違っちゃうんですね。でまあ2回目はですね、まあきちっと目標を置いて考えようと。これもね要するにコメントいただく方でちょっと私希望を述べたいんですけども。人間にはいろんな考え方がある。それは全然構わないんですよね。意見が違うっていうのはどう意見が違うかっていうと、考え方とかそういうのが違うものを指摘したらどうにもならないですね。

例えば、目標を決めて少子高齢化を考えるというのと、今の状態がずれちゃいけないと考えるかっていうのは、これ一番最初に意見としては考えなきゃいけないですね。

例えば、私が地球温暖化についてですね。今から15年ぐらい前に、名古屋大学の教授だった時にね。ある偉い先生が東京から来られまして、名古屋大学の教授に温暖化のことの怖さを教えなきゃいけないと来られてね、それで怖い怖いって言ってきました。で私が最後に手を挙げて質問しました。現在の地球の気温は15.5度ですが、先生は何度ぐらいがちょうどいいと思われますかと。現在の気温たまたま成り行きでなってるもんですから、人間は外気温が26度で誕生しておりますし、それから見たらどうだとか、そういうご意見ですかと聞いたんですね。そうしましたら、お答えになりませんでした。

つまり今からの変化だけに注目している方だったんですね。僕はどっちかと言ったら、どのくらいの気温がいいから、今は寒くてもっとあったかくしなきゃないから暖かくした方がいいとか、今あったかすぎるので少し冷やさなきゃいけないとか、そういうことをね、まずは考える人なんですよ。これは人によって違うんで、あまりコメントなんかに入れていただいても、あまりあの武田がおかしいとかね。それ人によって違うってだけだって、おかしくはないないんですよね。

でまぁ私は、理想的な着地点から考えるタイプなんですね。でまぁ今はどいう風に考えるかったら、今のままの人口でいいと、だいたい約1億2500万、1億2000万としましょうかね。1億2000万これでいいという考え方と、ちょっと多すぎるなと。せめて諸外国の並みがいいんじゃないかってなると、諸外国っていうのはまあ大きくて2種類あるんですね。フィンランドとかスウェーデンとか言った北欧の諸国ですね。これいいいいっていう人が多いもんですから、一応これは現在の20分の1。だいたい日本の人口では600万とか700万とか人口ですね。ちょっと少ないんじゃないかと思いますが、まあフィンランドとかそのスウェーデンなんかと同じようにしようといったら、それが理想形になりますね。

それからまあ、ドイツとかイギリスぐらいでいいだろうってことになりますとね。これはあの居住面積、可住面積ですかね、住むことができる面積あったりの人口になりますので、そのままですと山とか川とか湖なんか入りますもんですからね。だからうまく理想形にならないんですね。だから可住面積あたりですとだいたい6分の1ぐらいですから、まあ日本の人口が2000万人ぐらいということになりますね。

ですから1つは、スウェーデンフィンランド並みだったらば500万人とか600万人。それからイギリス、ドイツぐらいだったらだいたい2000万。それから明治の初めですね。明治少しになったところの日本の人口4000万人ですので。まあそこらへんになるんでしょうね。

4000万人にするか、それとも2000万人にするか、600万人か500万人にするかっていう、3つの場合が人口数としてはあるように思います。

まあやっぱりそうなるとね、今1億2500万人もいるんで、ちょっと一気に500万人というわけにも行かないから、まあ第一目標としては、まあヨーロッパ並っていうことで2000万人。それもちょっと大げさだから、まあ明治の初めぐらいでいいやとなると4000万人。ここら辺が第一目標になるでしょうね。

中間目標を置くとしたらちょうど今の半分、6000万人このくらいを中間目標にして、徐々に4000万人に近づいていくっていうのがいいかもしれませんね。これはどういう日本に子供たち孫たちが住めばいいかということを決めなきゃいけないんですね。

それでもう一つの意見はそのイエール大学の先生が言われてる、経済学者。経済学者は金のことだけなんでね。特にアメリカに住んでおられる経済学者って、ほとんど金のことだけなんですが。まあ高齢者は集団自決してもらうってやつがあってですね。これは実は、私のところにかなり長い間ですね、老人は老人は死ねって言ってきた日本の普通の男性がおられるんですよ。ですからイエール大学の経済学者ばかりじゃなくてね、そういう人も日本人にはいるんですね。

働かない人に対して腹が立つっていうかですね。そういう方がおられるようなんですが、果たして人間ってのは働くことがいいことなんですかね。ちょっとその話も別途の機会にやりたいと思いますが。

この3番ね。老人は死んでもらうとはちょっとね、僕は少し言い過ぎじゃないかというふうに思うんですよ。やっぱり長寿で、それはまあ100歳がいいでしょうね。ていうのは今もうすでに50歳を超えた人の平均余命、余命をですね、それが50年聞こえてますので、100歳人生になってるんですね、もうすでに。

ですからまあこれから100歳人生を目指すんじゃなくて、もうすでに100歳人生になってるんで、それは認めようかというふうに思いますとね。この下にグラフがあるんですけど、いわゆる通常のですね、今までっていうか平均年齢が50歳とかそういう時代のピラミッド式の人工分布。それから現在のように、まあだいたい台形になってますね。幼稚園も80万人ぐらい。それから、もっと今多いかな、ちょっと多いですね。まああの今年は80万人。幼稚園も100万人。それからお年寄りも100万人って長方形ですね。

まああの、私なんかは自分がどうだっていうんじゃなくてね。まあそのまま生きて元気で100歳まで行くというのは、悪いことじゃないような気がするんですよね。だって人間はもう本当に、体も動かない、頭をボケちゃったていうんでしたらちょっと別ですけども。大半の人はね、まあご老人になってもはっきりしておられますしね。生きる楽しみってもありますしね。若い頃は、まあ僕みたいに体が弱かったって人もいるし。それから、もう忙しくてね、ちょっとゆっくりする時間もなかったから、自分は人生で少しはゆっくりしたいって人もいますよね。

誰でも彼でもが馬車馬のように働かなきゃいけないってわけでもありませんからね。その意味ではですね、やはり100歳まで台形、こういう長方形というのがいいでしょうね。人口ピラミッドがですね、こういう三角形のがいいって方おられますけど、もこれはね自分だけが生き残ると思ってるからなんですよ。

実にこういう人で話してると面白くてね。三角形が正常だ。老人が少ないのがいいって言うからね。ああ、そうですか。だけどこの三角形っていうのは、その100歳までに半分死んじゃうんですけど、あなたは死ぬ方ですか生きてる方ですかって言うと、ぎょっとしてね、もう答えなくなっちゃうんですね。自分が生きてる方だって思ってるんですよ。

そうすると、年取って人数が少なくなった方がいい。ですからピラミッドがいいって言うんですけど、ピラミッドっていうのは生きてる人にとってもそれほどいいことじゃないですよね。小学校の友達が50歳の時にはちょうど半分になってますからね。三角形ですから。半分の高さのところの幅は1/2ですからね。友達は半分が死んで半分になっちゃってる。ということですね、ですからまあ人生としては少し侘しいかなっていう感じがしますよね。

その点では、もちろん今まで医療費をかけて、老人医療なんかも一生懸命やってきて、それでいろいろな老人の特有の健康障害なんかも克服してね。現在に至ってますから。それから人間は、完全にピンピンコロリがまあ理想ですけどね。ピンピンコロリってわけにいかないんで。95歳ぐらいになったらね、少し足腰も弱くなり、頭も少しボケてきて、お亡くなりになるというのがいいんですね。これがまあ、人間に苦痛を与えないということですね。

よく認知症とか、それから体力が弱ってくるっていうのは、人間が死ぬ時に大きな苦痛を味わないためだというような研究者もいっぱいいますんでね。したがって私は標準的に、0歳で生まれて、ほとんどの方が100歳まで長寿を全うされる。できれば100歳でピンピンコロリ。

一応そういうのをね、長い将来は別ですけども。今は一応目標はこういう目標じゃないかなと思うんで、まあ三角形のピラミッドはちょっとね。あの今から100年前の1920年にはですね、日本の平均寿命は男女ともに43歳でした。ですから、もうこういう三角形で一番上が60ぐらいでしたからね、まあそれから見ればやっぱり今の社会の方が私はいいような気がします。

平均寿命が43歳ってことはね、どういうことかっていうと。それでピラミッド型でしたから、二十歳ぐらいで半分死んでいるんですよ。結核とかね。あの時戦争はなかったんで、病気ですけどね。ですからまあ、ちょっと今の常識には反しますね。

したがって、私はこれから少子高齢化を話すときは、まあ人口は6000万人ぐらい。それから、寿命は100歳ぐらいまで、まあやや生きる。平均寿命はね90歳でもいいですけど、100歳ぐらいまで大多数の人が生きる。健康で生きる。そういう社会が日本としては、いいんじゃないか。

私たちが子供たちとか孫たちに送る社会としてはね、まさか老人は死んでもらう社会に住んでるというのもね、ちょっといけないので。この図ではね、右側の長方形の方を念頭に置いて、本の総人口が欧米の3倍。それでも3倍ですけどね。欧米の3倍。明治維新の中間ぐらいのところの1.5倍くらいが適当じゃないか。

ていうのは日本の人口が増えた一つの原因は、やっぱり戦争で産めや増やせやということだったので、女の人が一生懸命子供を産んだと。国のために子供を産んだということもありますんでね。そういうことがない時代って言うと、4000万から6000万ぐらいを念頭にですね。少子高齢化で今後どうしたらいいのかということをですね、考えていきたいと思ってます。

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