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原発熟考(2)原発のホント「安全編」 令和5年3月22日_文字起こし

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ヒバリクラブご覧の皆様こんにちは。武田邦彦です。

ええ今日は原発の2個目ですね。最初が一応、事故でどういう事故だったかっていうことを一応学びました。これもやっぱり、いろんなこと考えずにひねくり回さずにですね。簡単に正面から、嘘もつかず、なんかエネルギーがいるからなーとかそんなケチくさいこと考えず。まず何かものを考える時は、正面からがっちり考えてから、後から特殊事情は特殊事情で考えなきゃいけないと思います。

原発は安全なのか。一番大きな問題はですね、被ばくに安全がないってことなんですね。これはもうずいぶん研究して、もうみんな多くの人が努力したんですよ。やっぱり原子力とか放射線使うってことは、人類にとって非常にいいことなもんなんですからね。レントゲンなんかもあるし、それからいろんな点で放射線を利用するってことは重要なことなので、ずいぶん研究したんですけど、結局ダメだったんですよ。これが明らかになるには、あとは100年ぐらいかかるでしょうね。

で結局今ここにちょっと貼りましたけど、結局安全であるというのは決められなかったんですよ。でどういうことになったかっつったら、そこに赤い丸つけときましたけど、望ましくないけども社会的に耐えられる線量という言い方になりましたね。そこはそういう領域はあると。だからそれよりか悪い、それよりか被曝が多いやつはもう耐えられないからダメだと。それよりか少ないものは耐えられるからいい。

つまり、これよりか下は安全であるというのが普通、安全領域なんですね。それが実はね、もしかすると放射線にはもともとないかもしれないんですよ。まあ放射線っていうのは人類がずっと大昔から一緒に暮らしてきたので、ウイルスなんかと一緒ですね。ゼロなんてのはありえなくて。そうかと言って、危険かといったら危険なんですね。これでまあ、ずいぶん多くの動物を苦しめて実験をしたんですけど、結局ダメでした。

それから放射線には特殊のものがあって、普通のものはまあその人が死ななければいいっていう感じがあるんですが、毒物はですね。放射線の場合は子孫にどういう影響を与えるかっていうのは、もう一つ考えなきゃいけないですね。実際考えてるんですよ。ええと放射線のこのね、望ましくないけども社会的に耐えられる線量というものの計算の中には、子供とか孫ぐらいまで、一応考えてるんです。それが1年1ミリシーベルトって値になってるんで、1年1ミリシーベルトが安全だっていうのは嘘なんですね。我慢できる線量ということですね。

まあそういう点で技術的にも原子力発電所は不安定だし、線量の点でも不安定なもんですからね。そこで嘘でそれを補うんですよ。これがねやっぱり、特に日本はそうでした。フランスと日本と比べますとね、同じくだいたい原子力発電所は50基あまりあるんですが、日本の方が多かったんですよね。

それはちょっとこれいろいろ意見があると思うんで、私の考えが正しいかどうかわからないんですが。フランスは原子力やってる人って割と貴族みたいな人なんですよ。もう家柄もいいし、金は持ってるし、エリートコースを歩いてきたって、苦労人なんていないんですね。ですから苦労人がいますとね、どうしても苦労人というのは今までの人生で、苦労してきてますから、ちょっともがくんですね。これでちょっとした軽い嘘をついたりします。

私も原子力関係やってる時に、あーこれもまた嘘ついたんだな。この嘘つくのはですね、マスコミがあまりに非合理的なこと言うというのもあるんですね。マスコミがあまり非合理的なこと言いますとね、原子力やってる人も嫌になっちゃって、ここは嘘でごまかしとこうやとうような状態になってしまう。それがいつもの状態になってしまうんですね。

例えば日本はあの海岸線にほとんどの原発があるんですよ。でこれと日本と非常に対照的なのフランスですね。フランスはほとんどが内陸なんです。海岸線に3つぐらいありますけどね。3つ4つあるんですけど、他の50何機あるうちの後ほとんどは全部、川の水で冷やしてるんですね。日本は海の水で冷やしてるんですよ。だから海の水で冷やしてるから、今度みたいにちょっとでも停電して、なんか浸水するとショートしちゃってダメなんですけどね。川の水は淡水ですから比較的安全なんですね。

ところが、だから海に作るっていうのは、塩がかぶってきたりですね。天候が悪くなってきたりしますから、それはやっぱり海岸淵に電気設備を作るというのは、やっぱりちょっとおかしいんですよ。

じゃあ一番いいのはね、私はずいぶん委員の時に言ったんですけど、琵琶湖の周りに作ったらいいつってたんですよ。なぜかと言ったらね、琵琶湖の周りに作るって事になると、もうみんなが安全に感心を示しますしね。琵琶湖は淡水ですし。あそこあんまり台風とかそういうものもあんまり来ないもんですからね。地震とか割合と比較的安全なんです。日本の中では。

ところが、琵琶湖の周りには一機もないんですね。その少し北の若狭湾には14機あるんですよ。若狭湾と琵琶湖とを見るとね、もう安全性から言ったら琵琶湖が全然優れてるんですけども。日本人は心の中でね、原子力発電所が危ないと思ってるんですよ。日本人らしくてね、危ないと思っても危ないとは言わないんです。ただ、琵琶湖の周りとんでもないと、こういう風に言うんですね。

東京の周りにもありませんね。東京の周りにも原子力発電所ないんです。この福島原子力発電所というのは何でこんなところに作ったか。東京電力東北電力管内に作ってるんですけど、これは東京から離してるんですね。新潟もそうなんです。つまり、原子力発電所は危ないから、東京の近くに作らないでおこうって、こういうことなんですね。

だけど安全と言うと。これがね、海岸に作る理由と、嘘で補う、安全の範囲が不明である、これだけねまあ実質的な嘘をついて。これはね今でも原子力発電所を再開したいっていう人は、ここら辺は全部言わないんですよ。やっぱり言うとね、じゃあ再開する原子力発電所は、作る原子力発電所は琵琶湖に作ればいい。作らないんです。

おまけにはもっとひどいのはね、今度の事故は違反して、嘘ついて4つの電源を地下に入れましたでしょ、それがどうなってるかも言わないんです。だから日本人が何か嘘つきになったのかもしれませんね、これ。あの、ちゃんとした議論しないんですよ。だから、まあ僕みたいなちゃんと言うってな人はですね、僕原子力学会のフェローかなんかでね、ちゃんとしてるんですけど、全然この事故以来、私は呼ばれもしないし、議論もさせてくれないって状態なんですね。

つまり、もう蓋してしまえと。武田邦彦は蓋してしまえと。嘘で行くんだ。彼に言うと海岸に作る理由は何かとかね。これは嘘じゃないかとか、電源はどこにあるのかなんて言われちゃうから、もう再開できないよっていうわけですね。

もう一つ再開できない理由は、最近あのトリチウム水をね、海に流すかどうかって問題ありますよね。これもね、日本人らしいって言えば日本人らしいし。僕日本に誇り持ってるから、こういう誇りのない日本になってほしくないと思ってんですけどね。あれねなんで出てるか、まだ言ってくれないんですよ。

僕は多分、建物が割れたんだと思います。建物がね、上部の水蒸気爆発で割れたってことになりますとね。これはもう設計自体が間違てたってことで、現在の原子力発電所は全部運転できなくなります。それを恐れてるんだと思うんですが。山側から地下水が来るんですね。この地下水がどこかで汚染されてるんですよ。地下水が原子炉の中に入ってるっていうなら、原子炉の建物に割れ目があるって事ですよね。そこから入ると。

原子力発電所の建物の中に入ってないってことになると、どっか別のところ汚れてるってことになり、どこが汚れてるのってことになるんですね。これはあの政府は、毎日毎日汚染水が流れて出てくるので、それを汲み取ってタンクに溜めてるから、タンクがもういっぱいになるからそれを海に流したいと、こう言ってるわけですよ。

ということは、どこで汚れてるんですかって質問すればいいけど、絶対日本の記者は質問しないんです。もう分かってるからですね。これを質問しちゃったら、もう原子力発電所は再開できない。だから質問しない。

しかしね僕はね、何回も原子力発電所で言いますけども、技術が嘘ついたらバレるんですよ。人間は嘘ついてごまかしても、その人間は死ぬまで嘘つき通したら大丈夫なんですけど。技術っていうのはね、自然が相手ですからね、嘘は通らないんです。早めに、とにかく本当のこと言ってですね、そして対策を取る必要がある。

そうするとね、今再開してる原発は再開できません。なんで再開できないかっていうと、電源がどこにあるのか、まずこれですね。それから、この福島原発が爆発したのは地下室に水が入っただけであって、津波じゃないけども、どうするんですかと、こうきますね。それからその次に、今度は今山の方から来てる地下水が原子炉建屋に入ってるらしいけど、どっから入ってるんですか。建物全部作り直さなきゃいけませんからね。ダメなんですね。

もう一つ、ここにあの1年1ミリシーベルト。僕なんか、事故起こった時ね1年1ミリシーベルトですから、これ守ってくださいねって一所懸命言ったら、週刊新潮かなんかが武田邦彦1年1ミリシーベルト男とか言って、そこに原子力関係者がずらーっと出てですね、取材に応じて、武田アホだバカだおかしなこと言ってるってね言ってましたよ。だけども今、基準がなくなっちゃったんですよ。1年1ミリシーベルトっていう基準がないとなると、一体今、原子力発電所を再開する時にどういう安全基準でやってるのか、わかんなくなっちゃってるんですよ。

しかも、今度事故は起こりましたからね。事故起こした時に1ミリだとか、5mmだとか、20mmだとか、100mmとかっていろんな意見が出たんですよ。これはもう決まってることなんですけどね。残念ながら。職業的に被爆するなら20ミリまで。職業的じゃなくて被爆するなら1mmというふうに決まってるんです。5ミリ以上被爆して、甲状腺ガンとかいろんなものになった人は、労災として裁判所がもう決まってこれは原子力被爆によって甲状腺ガンになったんだっていう判決を出すのも、これ固定されてるんです。

ですから1mmか5mmか20mmでこれを決めなきゃいけないんですね。決まってないんですよ。全員が避けてるんです。なぜ避けているかっていうと、事故が起こったらごまかせるって事が福島原発で分かったってことなんです。福島原子力発電所の事故で日本社会が分かった、理解した原則は、日本人はうやむやにして大丈夫だってことがわかった。そういうことですね。

まあ、原発のホント安全編について。だからもちろんいいんですよ。別に被爆して癌になったっていいっていうこともあるわけですから。しかし、自分の気持ちは正直に言うべきですね。正直に言わないとね、こういう難しい問題解決しませんよ。嘘とか色々入れますとね、言い訳、嘘ね、なんかもうひねくれた考えね、全部やめて素直にやって、やっと理解できるというようなもんですからね。ということです。

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