世相「東京倫理」令和5年2月28日＿文字起こし
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ヒバリクラブご覧の皆様こんにちは。武田邦彦です。
非常にこう長い主張がありましてね。国内でもあちこちと北海道から四国九州まで行ったり来たりしましてね。やっと、しばらくぶりに我が家に帰ってまいりまして、ちょっと2
時間ほどほっといたしましたらね、実は一番最後に行ったところにスマホの電源コードを忘れましてね。もう電池がないんですよ。もう今はもうスマホが動かなければ何もできない時代ですからね。もうせっかく家に帰ってホッとしたのに、またスマホの電源のコードを買いに行ったという悲惨なことでありました。一応一段落しました。
最近東京に行くことが多いんです。東京にまあ住んでもいるんですね。そうしますと、私はまあほぼ生まれたのは東京で、疎開なんかがありましたから、いわゆる戦争中ですからね。今東京にいるという感じとはちょっと違うんですけどね。まあ東京でずっと少年時代、大学まで東京でした。それからちょっとまあ勤めて、最初の頃はいろんなところに行ってたんですが、ほぼ東京で20年ぐらい前まで東京ですね。それから名古屋に来まして、名古屋大学でしたんでね。それからも中部大学に行きまして、名古屋非常に私の体とか性質にあったっていうところもあってですね。とても快適な日々を過ごしました。
そして久しぶりに、ちょっと前から東京に住むようになりますとね。東京って変わったなあという風に最近感じております。この前昔の友達って言いますか、歳は50ぐらいの方なんですが、昔の友達にお会いしたらね。その人はもうずっと東京なんですよ。目黒ぐらいに住んでおられたんですね。もう東京嫌だと、もう他の土地に変わりたいって言っておられましたね。確かにそれを聞いて僕もそうだなぁと思いましたね。あの東京が悪い方に変わりましたね。これは私が年取ってるからという風にちょっと思ってたんですけど、実は若い人も嫌だっていう感じなんですね。ですから年に関係ないなぁと思って、ちょっと世相ということで2月の最終日だもんですから、ちょっと雑談をしてみたくなりました。
コメント欄はいつも見させていただいておりますが、まあ、いろいろその方によって感想が違うと思うんでですね。また皆さんのコメント欄を読むのも楽しいという感じです。
まず東京で動いてまして、すぐ気がつくのがみんなが急ぎ足だっていうことですね。もう全然違いますね。私の一定の足ですとね、だいたい地方に行きますと私少し早めになっちゃうんですよ。ところが東京だとずっと遅れちゃうんですよね。それから向こうから来る人ですね。駅なんかでとか店なんかで向こうから来る人がすごい早いんで、避けるタイミングが田舎もんって言われちゃうよな感じですね。
それからやっぱり、僕はあのJRの改札口がですね。どっちからも入れるやつがあるんですね。出る方もあるし駅に入る方も1つの改札口でどっちからも行けるってやつ。ああいうの作るとね、人間の心は凄むんじゃないかと、30年ぐらい前に私そういう風に書いたことがあるんですけど、その通りになりましたね。何しろ、あのとにかく俺がもう先に切符とかスマホやればいいんだって感じでですね。もうこっちをニヤッと笑いながらパッとね早業で行くという、何て言うんでしょうかね。江戸時代の引肩ってですね、こう肩をこう道路来たら別にぶつからなくても肩を引いてですね、ちょっと遠慮がちに通るのが江戸の文化でした。江戸つったら当時東京なんですけどね。いやまあ、日本人のそういうのがなくなったかなと思いましたね。
それからさらに最近私びっくりしてるのは文化なしなんですよ。やっぱり東京はある程度文化がありました。例えば、東京オリンピックなんかある頃はですね。スポーツのオリンピックもありましたけど、駒沢とか後楽園の野球とか、まあスポーツもありましてね。それも中心でした。それから上野の森の方ではですね、美術館もあり、音楽会も行われてですね、それでいい音楽を聴いてましたね。日本フィルとかN共なんかもありましてね。交響曲も聞けるし、それからやっぱり東京にいたらいい展覧会にも行けるしという感じでしたね。
それから例えば飯田橋なんか行きますとね、神楽坂のとこに森鴎外とか夏目漱石の面影があって、そういう夏目漱石が行った店とかね。そういうものもありました。もちろん夏目漱石、森鴎外ぐらい古くなくても太宰治ってとこですね。まあ、そういうこう割合としっとりとした文化がありましたね。
それからもちろん歌もですね。新宿のコマ劇場、これは大衆的ではありましたけどね。それでも、そういったクラシックとか、そういったバレエとかですね。そういったものと混じって、東京にさえいれば結構高いレベルの文化を味わえるということはありましたね。そのコマ劇場なんかの大衆的なものも含めましてね、いくらでもありました。
それから駅の近くにはですね、ちょっとした音楽を聞かせるような洒落た喫茶店とかね、そういったものもありまして、よく私なんかシャンソンとか、それから小さな音楽をやりながら、ものを聞くというところに行ったもんですが、今は全くありません。
大衆的なものもありませんね。さらに昔はGLAYだとかですね。そういった若い女の子なんかに人気のある、これもSMAPとか嵐を最後にですね、ほとんどまあ今でもSMAPとか嵐はいますけどね。なんていうか、こう東京にいて日常的にこうそういうものに接するっていう感じがないんですよ。次から次から昔は出てきましたからね、大衆的なものでもピンクレディーであるとかですね。そういうのは次々と出てきましてやっておりましたね。まあ、文化といえば文化でした。
それがもう一切ありません。映画館ももう映画なんてやってんのっていう感じなんですよね。東京の有名な映画館もですね、映画館とかなんかそういうものですね、最近もうディズニーランドもちょっとね、廃れちゃって、ディズニーランドはまだね、こうなんか少し文化の廃れた遊園地っていう感じになりましたね。そういうことで、もうとにかくギスギスギスギスしてて、東京でまあまあ栄えてるというと飲み屋だけですよ。飲み屋だけって感じですね。全てのとこは飲み屋になったという感じですね。
だからこそ節度がなくなりましたね。これは私がこう老人になって思うのかなと思って、いろいろな人とも話をしましたらね、十分に若い人がもうね東京にはちょっと、まあしょうがないからいますという人が非常に多くなりましたね。
電車の混み方なんか昔に比べればものすごく改善されました。しかし高速道路とかそういう道路事情は大阪の方がいいですね。ずっと関西圏の方がずっと進んでますね。今大阪ベイエリアとか行ってIRとかやってますけども、あんなことやっちゃいけないでしょうね。金だけの世の中になりますね。
愛知もこの名古屋もすごくいいんですけども、愛地球博なんて嘘800の万博やりましてね。あれで名古屋はすっかり駄目になりました。というのは、あの愛地球博は愛でもなければ地球でもないんですよ。ただ金儲け。それを愛地球博と名を売ってですね、何万人来たとかいうのを競って、内容全くない。だから、終わったらですね、もうすっかり廃墟になりましたね。名古屋の方の興味は全く離れてしまいました。そういうことでなんかそのイベントのようなものをちょっとやってですね。なるって事になりましたね。
ただ東京のまあ優れてるところといえばですね、やっぱり超便利である。非常に便利ですね。それはもう便利さから言ったら、もうちょっと歩けば必ず地下鉄ですからね。もうどこに行くのもものすごい便利ですし、まあ整ってますよ。コンビニも山ほどありますしね。まあそういう点では、もう車に乗る必要ないぐらい整ってるんですけども、何か砂漠化、どんどん砂漠化してるって事ですね。
都知事も悪いってことありますね。都知事ももう見当外れの政策ばっかやってるんですよ。温暖化防止とかね。太陽光発電付けるとかね。そんなことばっか、やってるんですよ。しっとりとした文化の香りの高い東京都を作ろうなんてことは、都知事ばかりじゃありません。自民党も野党もそろってですね、都議会も全部もう金金。それからまあ、その環境っていうのも金に関わる環境なんですね。ですから検討はずれです。
それから冷たいですね。まあ警察も冷たければ区役所も冷たいと。まあ人間の血の通ってないものですね。パタッと10時になったら閉まると。まあ、昔からアメリカヨーロッパにはそういう文化でしたね。とにかく何もやらないと、そこはみんながどうと思ったってやらないものはやらないってな感じでしたね。
その点では、東京が日本で真っ先に破壊された日本文化の末路っていうのはどうなるか。これはね、ヨーロッパはヨーロッパのまあ日本に比べればレベルが低いといえどもですね。やはり、ある程度歴史を持った文化のもとでヨーロッパ風なんですよ。
ところが日本はですね、1990年のバブルの崩壊からは、小泉政権とか竹中大蔵大臣とかそこら辺がですね、すっかり壊してしまって。さらにそれを民主党政権がもっと壊してしまってですね。全くどうにもなんない方向に行ってしまっているんですね。
まあ、蓮舫さんの有名な民主党の時の一番じゃなくて2番で何が悪いのって、まあそういうね、なんていうのかな、無味乾燥な今の小池都知事の太陽光発電、完全な行く先を全く考えてないっていうんですかね。今だけ考えてるっていう、今だけ金だけ自分だけっていうのは、それこそ本当にぴったりするような都市になりました。
だから若い人40、50の人がね、もう東京から離れたいと言ってる意味もよくわかるなぁと思います。
明日から3月になりますもんですから、3月に入ったら少しですね、本格的な私はもともと性格が前向きの人間なんで、ダメだって言ってるだけじゃ嫌なんですよ。ですから、こういう風に日本の将来こうなるから、それはこうしようじゃないかっていうことを少しね、考えてみたいと思っています。
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