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人生の意義(4)「日本人はなぜ怒りっぽいか?」 令和5年3月28日_文字起こし

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ヒバリクラブご覧の皆様こんにちは。武田邦彦です。

ええ、今日は人生の意義の04ですね。ええと、大所高所からものを見ることもいいんですけども。多くの人が非常にこう辛い思いをしてる一つの原因がですね、日本人の怒りっぽさなんですね。日本人は非常に怒りっぽいんですよ。

これはですねえっと、江戸の終わりにですね、西洋人が日本に来ました。多くの日本人は非常に日本のその生活、ていうか日本人をね感心してるんですね。嘘はつかない。金はせびらないね。平和である。穏やかである。愛想もいい。そういうところで非常にあの日本人っていうのは素晴らしいていう風に、もう本当に多くの、まあ10人中も9人以上はそういうふうに言っておられるんですね。

それも女の人もそうですし。旅行のですねイザベラバードとかそういう人もそうですし。それから、日本に来られた大使とか、講師とかね、お医者さんだとか、いろんな方が口を揃えてそう言っとられるんですね。技術者もそうですね。

ところが割合と共通してるのは、なぜか日本人はちょっと怒りっぽいんじゃないかと。まあ外国人に対して怒ることないんですけども、日本人でちょっと怒ってるんですね。それから、ちょっと極端から極端に行くんじゃないかって言ってる外国人もいるんですね。

ちょっと私思いつくところあるんですね。それでこの怒りぽさっていうのが、非常にこう不幸にしてる場合があるんですね。それでなぜ日本人は怒りぽいのか、それからこれをヒバリクラブをご覧の皆様としてはね、どうも周りのことにイラッとすることが多いとか、くしゃくしゃするとか、しょっちゅう家族になんか文句言うとか、職場でもなんかこうイライラすることが多いとか、まあそういう人が多いと思うんで、ちょっと今日の話を参考にしてもらいたいんですが。

日本人がその怒りぽい理由の一番大きいのはですね、世界で日本人だけが自分で道徳を決めてるんですよ。これはもう僕がしょっちゅう言ってますから、ご存知の人もおられると思いますけども。例えば私がよく言ってるのは、ユダヤ教っていうのはモーゼの十戒っていうのがありまして、汝殺すなかれとか、汝盗むなかれと言ってますね。

それから私これもしょっちゅう言うんですけども、カミュっていうフランスのノーベル賞作家の異邦人っていうのはですね。牧師様が小説に出てくる犯人にですね、諭すときね。君はキリスト教に入ってないので、人を殺すということが悪いっていう風に思ってないけども。今日私が洗礼をするからキリスト教に入りなさい。そしたら人を殺すということが悪いということがわかってる人の部類に入るようになるので、死刑が無期懲役になるかもしれないというような話をしてるんですね。

つまり中国から中東、中央アジアですね、それからヨーロッパに至るまで、人間っていうのは人に教えられて、していけないことを学ぶんですね。

ところが日本だけが違うんですよ。生まれてしばらく子供同士で遊んでる時にすでに殺してはいけないとか、盗んではいけないとか、それからお天道様の下では嘘をつかないとかいう基本的な道徳をですね、自分でわかるんですね。ですから自分で道徳を会得するんです。

ですから人によって道徳がちょっとずつ違うんですね。例えば日本がキリスト教であるとか、仏教であるとか、そういう人がほとんどである場合は、日本における道徳っていうのは一般的な人生の道徳ですね、こういったものはそこの宗教で決めたものが正しいことですから、割合と意見が合うんですね。ですから他人もそうするし、自分もそうするんですね。

ところが、日本の場合は自分で道徳を決めますからね。ある人はこうだけど、ある人はこうだってね、一人一人違うんですよ。ところがね、日本人の場合は日本人だけが自分で道徳を決める。これは素晴らしいですよ。素晴らしいからこそ、日本は犯罪が抜けて低いわけですよ。だって自分で考えてることですからね、守りますから。他の国は教え忘れたら、悪いことするわけですからね。

ところがこれが逆になるんですね。自分で道徳を決めて自分がそれを守るという日本人は、確かに犯罪は少ない。極端に少ない。ところが特にお母さんは道徳を守るんですよ。子供にちゃんとした道徳を教えなきゃいけないと思ってますから、道徳を守りますね。そうすると自分がずっと子供に言ってきたり、自分が守ったりしてきてるので、他人もそうじゃなくちゃいけないと思っちゃう。そこなんですよ。そこに問題があるわけですね。

自分の子供が自分が教えた道徳を守らない時はイラッとしていいんですけども。全然生活も違う、地域も違うね、まして外国人。外国人はむしろイラッとしませんよ、日本人はね。外国人はそんなもんだと思いますよ。

街でね、最近中国人も日本で見るようになりましたけど、とにかく無茶苦茶ですもんね。この前私、駅を歩いてましたら、後ろからねガラガラを引っ張ってきて、僕の足にバーンとぶつけてそのままビャーンと行くんですよ。中国人でした。ええ、しかし私イライラしません。ああ中国人なんだからしょうがないなってこう思いました。日本人だと相手がね、イライラします。

年配の男性もその傾向がありますね。よく腹を立つ。それもまあ頭が頑固になってくるってこともあるんですけども。まあその年配の男性も昔は、そんなに道徳的じゃなかったんですよ。だけど、だんだん年を取るとね、人間すら比較的道徳的になりますので、若い人に向かって、それはこうだよなんて言うようになりますね。

例えばこの前、その典型的なのあったじゃないですか。長野県で、自分の近くの公園でね。ちっちゃい幼稚園児が保母さんに連れてこられてね。それでワーワーワーワーとやると。その声がうるさいつって。それであれどうなったか知りませんが、自治体が公園を閉鎖するといっておりましたよね。

だけどあの大学を退職した名誉教授っていってましたけどね。その人、あのねちょっとこれ脱線しますが。武田名誉教授でもないのに偉そうなこと言うっていう人がいましたけどね。

名誉教授っていうのは、学問的業績が高いから名誉教授になるっていうじゃないんです。日本ではですね、ちょっとおかしいんですけど、まあまあね日本流でいいんですけど。同じ大学に15年以上教授としている人が名誉教授なんです。もうその年数だけで決まるんです。年功序列なんですよ。これはね日本だけのことですけどね。だからまあ名誉教授の人が偉いというわけじゃないんだけど。まあ15年間以上大学で貢献したから、それが名誉だということですね。ちょっと脱線しましたけどね。

そういうことで、その名誉教授の方がねイチャモンをつけて、公園が閉鎖になりましたけど。まあその年配の男性もね、名誉教授もね、子供の頃はワーワーワーワー言ったんじゃないですか。それでやっぱり、我々は次世代の子どもたちが保育所の中で閉じこもって保育を受けるよりかね、やはり僕は保母さんが適当な時に外に連れ出して、公園なんかでみんなとワーワーやることを支持します。

それを我々大人はね、多少うるさくても我慢しますよ。僕なんかはね子供の声を聞くと嬉しい方です。だけど、それはね人によって、嬉しい人とうるさいと思う人と、2通りいると思いますけどね。

だけどもやっぱり、まあそれが年配の男性の欠点ですね。自分が小さい頃、幼児の頃、小学校の頃、思春期の頃、若者の頃、どんなに乱暴でうるさくて、いろいろしたかと。それからまあ自分がそうでなくても、人はそういう人はいますよね、若くてね。それはまあどうですかね。だけども年配の男性はそういう自己反省力っていうのがなくなってくるんですね。

まあこういうのを集めて、羅列してみますと、日本人だけが自分で道徳を作る。これは非常にいいことなんだけど。そしてそれをきちっと守ると。特にお母さん、年配の男性てその傾向が強い。

だから、このお母さんとか年配の男性が怒りぽくなります。てかね、イライラするとかね、腹立っちゃうんですね。それはどうして腹立っちゃうかっていうと、お母さん特にその傾向になるのはですね、自分の家族っていうのは我々自分の通りになるんですよ。お母さんが注意したらみんなはいって聞きますからね。そうすると世の中も聞くと思ってるんです。ところが世の中は違うんですね。

これは私が言うように社会は自分じゃないと。だから、イライラする人は社会は自分じゃないよ。社会は自分じゃないよとこう思うか、それとも外国にたびたび旅行に行ったりね。できれば半年ぐらい外国に住みますと、外国の人にいちいちイライラしてたらどうなるんだと思うくらいひどいことがありますから。

だから、日本はそれに比べればね、ものすごく均質なんですよ。人の歩き方から、ね改札する人の通り方、それから信号の渡り方、店での買い物の仕方、みんなあの日本人的なんですよ。その中でいるので細かいことに気がついてしまうってことね。それはまあ職場の人間関係もそうなんですね。職場ではこうあらなければならないっていう意識が強いんですね。

ところが、いったん外国出ますとね。もう無茶苦茶っていうか、日本人としては考えられないんですよ。例えばよく僕の知り合いの人が言ってましたね。外国の人は借金しても返そうとしない。返そうとしないんですよ。日本人だったら、借金したら早く返さなきゃいけないとこう思うんですよ。ところが外国の人は、借金したらいかに返さないで済むかとこう思いますから。

このビジネスなんかでも全然違うんですね。事務所の様子が違うんですよ。例えば日本の事務所ですとね、借金しておったらあれ返さなきゃいけないんじゃないですかっていう雰囲気が事務所に漂うんですけど。その外国ですとね、借金は返さないようにするにはどうしたらいいかっていう雰囲気が漂うんですよ。

だからですね、今日はなぜ怒りっぽいのか。人生の意義という中でちょっと角度変えてみたんですね。人生の意義はあまり正面からやりますとね、日本人の場合、ちょっと硬くなりすぎちゃうことがあるんですね。

ええとまあ、お母さんや年配の男性にそれが見られますけども。そしてその人たちが非常に真面目であるがゆえに、怒りっぽくなって、毎日がイライラするっていう。なんかね、いい人が苦しむということになりますので、ちょっとここで人生の意義の4番で、少しそれに触れることにしました。

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