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これから日本はどうなるの(6)「環境」と「節約」 令和5年3月6日_文字起こし

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ヒバリクラブご覧の皆様こんにちは。武田邦彦です。

やはり根が深いですね。こうやって一つ一つきちっと取り上げてきますと、日本がこの

30年間衰退してきたっていうのはですね、非常に深い、一つや二つ、例えばお金の刷り方が少なかったとかですね、まあ二世議員が多かったとか、そういうことだけではないですね。

いやあのコメントにね、二世議員が悪いっていう証拠があるのか。なんかね、世の中ってなかなか難しいんですよ。物事を考える時ですね、きちっとしたデータのあるものと、それから全体として、定性的って言うんですけど。

私の非常にこう尊敬してた東大の工学部長がおられるんですけど、昔ですね。だいぶ年上の方ですがその人が、データは大切だが、全てデータに頼ろうとすると間違いも生じる。やはりそうじゃないこともあるんだということをよく考えて、そっちは論理できちっと話をする必要がありますね、と言われたことを今でも思い出しますね。

従って、こういった本当の日本の衰退の原因っていうのをじっくりと見ようとすると、まず四方末端に囚われちゃいけないことと、自分が何かの立場を持っちゃいけないってことと、論理的でなくてはいけない。できればデータに基づかなきゃと。そういうことはあるでしょうね。

今日は日本が内需拡大内需が少ないと言われてもずっと久しいわけですね。まあこれは1980年ぐらい、まだ日本が高度成長の時からですね、輸出ばっかりに頼っちゃダメだと。内需を拡大しなきゃダメだと。何度も何度も言われておりまして。それについてはベストセラーの書類もありますしね。

それから、いろんな方が経済の偉い方、それから社会現象の偉い方がみんな言っておられました。ついに日本は内需拡大ができなかったんですね。

それに加えて、環境問題というのが出てきて。それにNHKが大きく嘘をついたという、この2つの打撃がありましてね。

まあこれは仕方ないっていうか、環境と節約っていうのはね、ヨーロッパ人が騙し、日本人が騙されるっていう典型的なものなんですね。まあこれは先ほどの大東亜戦争で日本が悪い、ヨーロッパアメリカがいいっていうのと同じなんですね。

ちょうど日本人の節約に対する心、それから自分を卑下するいい心、そういうのが相まってですね、トリックに引っかかってしまうんですね。

この環境問題っていうのは、だいたい1972年の石油ショック自身が国際石油資本の謀略であったってことも分かっておりまして。従って1988年にヨーロッパは全部戦略を変えて、石油は無限にあるからだから今度は地球温暖化すると言ってきて。

この2つは2律背反ですからね。片方しか成立しないんですけども、日本人は石油がなくなるから、もったいないから節約しなきゃいけない。また石油を焚くと温暖化になるからって2つ引っかかっちゃってるんですね。

まあそれをメディアが日本人のそういう特徴をよく知ってますからね。欠点を欠点じゃないんですよ。質素な生活でも人生は幸福になるっていうのもいい考えですし。それから人のことをよく信じるってのもいいことですし。それから、節約をするってこともいいことで、全部いいんですけど。

悪い奴がいるということを知っているメディアがですね、それに乗じて日本人を騙すってことは僕は感心できないと思いますね。

もう一つ、これはあの日本人側にも問題があると思うんですね。まあよく考えないでも、議論もしないで節約たらいいだろうっていうのがあるんですね。

これの一番ひどい例は、水道の節約ですね。水道の節っていうのは、女性に言わせればね、それは水道代とか下水道代ってあなた知ってんのって言われるんですけども、環境問題ではないんですよ。

だからタバコをやめると肺がんが減るというのと同じですね。つまり、因果関係と関係なく、お金かなんか、タバコだったら煙が臭いから、それはそういう風に言えばいいんですけど、ちょっとそこんとこは日本人は奥ゆかしいというかですね、直接的にものを言うのがちょっと恥ずかしいとかそういうとこありましてね。

あの水道というのは全く節約する必要ないんです。環境としてはむしろガンガン使わなきゃいけないんですね。

というのは、どうせ日本にはですね、太陽が海水面を照らして蒸発した水は真水なんですね。海は塩水ですけど。蒸発した水は真水ですね。それがまあ雲になって、毎日毎日自分たち雲を見てると思うんですよね。それが山に引っかかって、日本列島っていうのは中央に山があるんで、どうしても山に引っかかってそれで雨を降らす。それで真水を得るんですね。

これがもう日本の場合、もう膨大でですね。8000億トンだったですかね、農業用水が600億トンくらいですから、家庭の物っていうのはもう本当に0.01%とかそういったものなんですね。

ですから、水道行政がしっかりしてて、日本の山の上の方からきれいな水をほとんど浄化なしにね、濾過ぐらいで、精密濾過ぐらいで我々に供給してくれれば、これはもう本当に豊富な天然資源なんですね。

日本は直ちに極楽になりますよ。だって、もう水いくら出したっていいんですからね。ただ高低差で使うだけですから。まあそれはあんまり無尽蔵って言うとね、今度は川なんかも少し干上がっちゃうとかね、魚が困るとかありますから、それはまあ多少の制限はいるんですけども。

今はですね、ほとんど90%ですね、何も使わずに海に帰しちゃってるんですよ。ですからね、本当に無駄使いというのは、水道を使わない方が無駄遣いなんですね。

ところがね、どうも私が見てると、このくらい簡単な論理もですね、日本人の場合は先入観とか自分の心情が先走って、そんなこと言ったって水道をひねって出してていいんですかと、僕にこう来るので、まあお風呂なんかだって1人入ったら別に流したらいい。あ、これは熱がありますね。

プールなんかそうかな、流していいんですよ。その方が有効に使えます。もしもね、もっと水を使えば、真水を使えば何か我々の生活が良くなるならですよ。ならないなら別ですけど、なるならですね、真水こそ天の恵みなんですよ。何の被害もなく使えるんですね。

ですからまあ昔ね、クーラーつけるけより打ち水した方がいいじゃないかなんて小池都知事が言ってましたけど、今やってないと思いますよ。ああいう人たちはね、口で言うだけなんですよ、実際にはやらないんですよね。まあこれなんか典型的ですね。

まあゴミリサイクルなんかしたって、使えるものが取れるわけじゃないのに。人間の活動っていうのはエントロピー増大する活動ですから。だからリサイクルも人間がやっちゃダメなんですね。自然界の自然のリサイクルとは成立するんですけど。人間がやるとどうしてもね、エントロピーが増大します。

石油を地下から持ってきて、酸素と結合させて燃やして空気中に出すというのは、むしろこれエントロピーを増やしますんでね。これであの大気中にCO2を増やせて、これは完全なリサイクルですからいいんですけどね。

これも多分なかなか理解できない。こういうことを理解できないって、やっぱり錯覚がこう頭にあるとか、NHKの間違った放送が頭についてるとかいうことでしょうね。

それからもう一つは、あのこの頃激しいのは命を無視するってことですね。やっぱり命っていうのは他の生物の命ですね、植物とか動物の命。これはやっぱり、環境を守るっていう上じゃ非常に大切なんですよ。

なんか日本人はね、なんか絶滅する生物はかわいそうだなんつってすごく運動するんですけども、日常的な方がもっと命取っているわけですよ。例えば、食べ過ぎてダイエットをする。これなんか、私信じられませんね。人間を食べてるものは全部他の生物の命ですから。食べ過ぎてダイエットするっていうほど非道徳的なことありません。環境に悪いことありませんね。

まああの、いろんなそういう食べ物系ではですね、我々は昔はですね、まあ江戸時代と平安時代とか、やっぱり命をいただいてるっていう、食べ物を食べるということは命をいただいてるから感謝して食べなきゃいけないんだという、そういう意識が根底にありましたから。

食べ過ぎてね。だいたい今東京の一流ホテルなんてのですね、食材を買ったら90%捨ててるんですよ。だってメニューはものすごく多いので、その日のうちに売れるものは限りませんね。ですけど、高級ホテルとなればメニューはうんと用意しとかなきゃいけないから、それで新鮮なものを食べさせなきゃいけないから、どんどん捨てるんですね。

それで食品をリサイクルするなんてアホなこと言ってますが、こんなことは絶対できません。

もうその点で僕は時々セブンイレブンかなんかを非難してるんですけどね。やっぱり、大きな会社たるものは道徳的にしていけないことはしていけませんよ。僕はそう思いますね。

なんでセブンイレブンを名指しで避難するのかなんて言ってますけど、コンビニのね食べ残しの弁当をリサイクルしますなんて、第一リサイクルできないんだから嘘だし。

それから、鶏肉とか豚肉とかね、そういうものをリサイクルしたら狂牛病に類似の病気が出る可能性は非常に高いんですからね。やっぱり、食物の安全っていうのは守る職業的な誠意があればね、コンビニで売れ残った弁当をリサイクルするなんてことは、もう口が裂けても言わないと思うんですよね。知識があるわけですから。

まあそういう意味で、最近は命と環境っていうのをね。命をもう全く無視してというか。これはあれですね。まあしゃべってると気がつきましたけど、むしろ環境も守る気がないのかもしれないですね。日本人は。

環境を守ると言ってるだけで、守る気はない。命が大切だって言ってるけど、命が大切と思っていない。天然の恵みで、いくらでも使える水を節約するっていうのもそうかもしれませんね。

単に見かけだけのことをやろうとしてるような貧弱な民族になった。それがやっぱり本当のところから外れますので、日本の繁栄を阻害しているとも言えないこともないかと思います。

難しいです。非常に難しいから、まあ一応一通り整理をしてから、絡んだ糸をほぐすように一つずつ日本が発展する道を探っていきたいと思います。

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