武田邦彦 ヒバリクラブ 文字起こし

武田邦彦先生の音声ブログの文字起こし

これから日本はどうなるの(2)「世界最下位の主犯」 令和5年3月2日_文字起こし

--------------------------------------------------------------------------------------------------

ヒバリクラブご覧の皆様こんにちは。武田邦彦です。

いよいよですね、3月に入りまして、これからの日本はどうなるのかという部分をですね。じっくりと深く考えていきたいというふうに思ってるんですね。

今日は第2回なわけです。第1回は本当にダメになっちゃったわけですね。30年間、経済成長だけが、もちろん国の力でも文化でもないんですが、世界最下位っていうのは、これはもう相当なもんでですね。世界第2位だった日本はみるみるうちに落ちて、今30位からもうどこまで落ちてるかあんまり見たくないっていう感じなんですね。

もう平均賃金で台湾人、韓国人にもう負けておりまして、さらにどんどん下に行くと思いますね。そういうことで我々はですね、お金が少なくなるというか、むしろ我々の子供たちの将来がすごく心配ですね。心配っていうか、もう今でももうダメだっていう、一生懸命、純情で小さな子供たちが勉強している姿を見ますとね、僕なんかもうかわいそうでしょうがないですね。そういう風になりました。

それでまあ、それを何とかして我々大人としての責任でですね、考えてみようっていうのがこの3月私が決意してることでありますが。2回目はですね、まあ表面的に考えてこれが原因というものですね。人間ですから30年間にわたって何か改善できるわけですが、改善を怠ったっていう点ですね。

経済学者の多くはお金をそらなかったんだという風に言っておりますし。その他の専門の人もですね、まあ自分の専門の範囲で色々と言っておりますが、私はね、もう少し根が深いような気がするんですね、この問題は。それで単に、あのまあ後で言いますけども、お金をどんどん刷った場合にどうなっただろうかということもですね。一つ一つ検証していきます。

まあ何においてもですね、非常に重要なことなので、あまり直感的にあれだってですね、それに決めつけるって事はもう1回失敗することの原因にもなります。そこでまず最初はですね、その前提としまして、そういうような原因に気がついたら、改善できるのはまずは政治家なんですね。ですから、政治家に問題がなかったかから入りたいと思います。

これ政治家に全責任があるってわけじゃないんですよ。政治家はあることに気がついたら、例えばお金の刷り方が足りないと思ったらすることもできるし、いろいろ産業の転換なんかもできるんでね。まあそういう点では、まあまずは政治家が大丈夫だったのかなっていう点から見ますとね。ここに書きましたけども、政治関連のことですね。これをまあ世襲議員が一番大きな問題でしたと思いますね。

というのは1990年代はですね、いろんな党ができましたね。だから自民党にある意味での限界が来たっていうことはみんなも感じていた。そこでさきがけができたり、それから新進党ができたりね、色んな党ができて変わりばんこに政権を担いましたけども、やはり問題はもっとそういうところになかった、大きなところにありましたね。

それでその大きなところの社会の変化を打破するということは、この2世議員世襲議員でやっぱりちょっと無理だったわけですね。それでずるずると、小泉さんももちろん世襲議員ですし、安倍さんも世襲議員ですし、麻生さんも世襲議員だ、福田さんもそうだ。そうこうしてるうちに民主党になり、これも鳩山さんも世襲議員だし、小沢さんも世襲議員だと。

ずらずらと並んでおりましてね。そしてまあ安倍さんが復帰したんですが、うまくいかずに、ついに今日に至ってしまった。岸田さんも世襲議員だということで。

まあ世襲議員がこれ続いてですね、やはり我々は封建主義の時には殿様がおりましてね。だいたい殿様の息子が世襲殿様としてやってたわけですが、それがやっぱり具合悪いからですね。民主主義選挙制度に変えたにも関わらず、全然それが身にならなかったっていうところが、まあ世襲議員という点での問題点ですね。

それからもう一つは政局報道。これはマスコミの方に原因があるんですが、政策報道ではなくて政局報道に終始した。これはまあ、政治家側の劣化と報道側の劣化と2つの問題がありましたね。

かつては池田勇人首相に代表されるようにですね、所得倍増計画という政策を主として訴え、みんなも池田勇人といえば所得倍増だということがわかっている。そういうようなですね、形で進んできたわけですね。ですから彼が口を開けば所得倍増計画であり。まあ貧乏人は麦を食えなんちゅう乱暴なことも言いましたけども、今だったらもうそれだけで火がついて2年ぐらい審議が止まっちゃうんですけれども。

まあ正しいことをがっちり言うと、もちろんそういう風に言いますとね、人間ですから多少の失言もあるんですが。もちろん貧乏人は水を食えての失言ですよ、失言ですけどね、それを乗り越えて政策をやっていくだけの日本社会の力があった。

ところが、まあ芸能人が多少力を作ってきたみたいなこともありますし、テレビが視聴率をあまりにも注意しすぎたということもあってですね。それで政局報道になりましたね。選挙報道って誰がどうしたというのはまあ言えば世話話ですよ。井戸端会議ですね。

まあ安倍さんの時は一番ひどかったですね。もう政策が中国政策から、経済政策から、もう山ほど政策いうのが必要な時に、森加計とか、それから桜の問題なんかをですね、ずっと3年間、5年間ぐらいやってたんですね。

こういう問題が別につまらない問題じゃありません。ただ、すべてのことはそれを片付けなければってのはちょっと言い過ぎて、これが判断のミスですね。

やはり衆議院参議院に特別委員会を作ってですね。そういった政治の腐敗の問題があれば、政治の腐敗の問題っていうのは国民が非常に大切に思ってる政策、どういう風に政策戦略をやるかという問題をあくまでも中心にしてね、議論しなければいけなかったんですが。

まあとにかく週刊誌はまあ政局報道、誰がどうしたでいいんですけどね。ただそうじゃなくて、がっちりとした難しいやっぱり政策議論をですね、やらなきゃいけないですね。

まあ私はアメリカとかそういうところはあんまり好きじゃないんですが。やはり政策議論が多いのは確かです。政治はやっぱり政策。政策の前にまず全体の構想がありましてね。それから戦略がありまして、それから戦術があって、そこで具体的な政策が出てくるわけですから。本当は一番上から首相とか閣僚であればね、順序よくきちっと自分の信念と、行く方向をですね話さなければいけませんが。それは全くなかったですね。

ですからこれがまたもう一つ。これは主にはマスコミに責任がありましたけれども。やっぱり世襲議員による政策欠如がですね、政局報道につながってしまったと。それを一番代表したのが安倍政権の森加計桜の問題であったということは言えますね。

それから経済界でも問題がありまして。というのは経済界の問題をまた別に経済界の問題としてお話ししますが。しかし経済界が政治にかなりの影響を及ぼしてることも確かなんですね。

例えば経団連というのがあって、昔だったら土光さんみたいな人がいてですね。大物がいてですね。土光臨調っていうのでですね、まあ大いに政治的な力を発揮した。自分、ご自身自身は朝、奥さんと一緒にめざしと白いご飯とお味噌汁を食べて、そして出てって日本全体の問題をやる。奥さんの方もですね、しっかりした奥さんで、家の方は私が節約しますけれども社会は節約したらダメですよ、なんて言ったりですね。相当な力を持ったご夫婦だったですね。

しかし、その経営者はみんな小物になりました。ちょうど私その頃、産業界にいたもんです

から、経営者が小物になっていく過程をずっと現場に居てみましたけど。原子力にしてもですね、会社経営にしても、新しい仕事をやるときの心構えをしてもですね、どんどんどんどん小物に移っていきました。

大学もそうでした。私の一つ前の大学教授はですね、みんな一家言あって、まあ少し頑固だったけども、自分の学問分野でやることを本当によくわかっておりましてね。そういう立派な先生に大学の中でお会いしますと、廊下でお会いした向こうから武田先生、武田先生、いやこれはこうなんでと、思うんですけどなんて熱心に話しかけていただきましたね。まあ官僚臭とかですね、保身するってなことはほとんど感じられなくて、その先生の学問的な

情熱を感じたものでありますが。経営上の情熱、学問的な情熱がどんどんどんどん1990年前ですね、これは1980年代に崩れていったということが感じられます。

それから環境問題を主にしてですね、嘘が非常につくようになったんですね。

これはですね、どういう感じの嘘かと言いますと、この前私ANAの飛行機に乗りましたらね、これANAの制作じゃないと思います。旅客の教会の制作したビデオだと思いますが、マスクをかけてる方がウイルスの拡散が少ないという、まず映像が出まして、これはコンピューターシミュレーションの映像が出ました。それからしばらく経つと、機内の気流の状態を示す画面が出ましたね。そうするとねこれやっぱり小さい嘘なんですよ。多分そうだと思います。まあ今度旅客業界に聞いてみようと思ってるんですが。このシミュレーションには機内の気流が入ってないと思うんですね。そうしますと、本当に機内の気流の動きも入ったマスクの効果を計算したら効果がなかったかもしれないですね。僕はないんじゃないかと思うんですね。

ところが、そのマスクをかけさせるということが目的になると、こういうのテレコって言うんですけどね、数値計算は気流のないところのウイルスの飛散を映して、それからさらに機内はこういう気流がありますからという説明して、1個1個は正しいんですけど、総合して編集されたものには大きな嘘があるってことなんですね.

これも今はものすごく多いんですよ。こういうものが社会に蔓延してきた時期でもあります。これもですね、社会の大きな変化が起こったわけですが、これに対してやっぱり世襲議員のような方々はですね、それから小さい小物の経営者の方々はそれを処理できなかったってことも起こっておりまして。

その点ではやはり少し厄介ですけども、これからの日本のことを考えますとね、どうしても総合的にきちっと考えて、それもまあこれ自分で言うのは非常におこがましいんですが、極めて精緻に、複雑に、正しく、論理的に、高度に考えていかなきゃいけないと思いますね。

だからこのところはまあ、ヒバリクラブをご覧の皆さんも少し面倒くさいと思うかもしれませんが、我々の子供のために、我々自身のさらなるレベルアップのために、ご一緒にいろいろ考えてみたい。まあコメントにも寄せられていただければね、私もそれを見てさらに深く考えていきたいと思っております。

--------------------------------------------------------------------------------------------------

武田邦彦 ヒバリクラブ ↓YouTubeリンク

www.youtube.com

--------------------------------------------------------------------------------------------------

 

↓クリック頂けるとブログ更新の励みになります。

にほんブログ村 哲学・思想ブログへ
にほんブログ村


科学ランキング