武田邦彦 ヒバリクラブ 文字起こし

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これから日本はどうなるの(1)「可愛そうな僕らの子供たち」 令和5年3月1日_文字起こし

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ヒバリクラブご覧のみなさんこんにちは。武田邦彦です。

3月に入りましてですね。私実は私自身としてはですね。3年ぐらい前から激動をしてるんですよ。それまではほとんど、いわば学者としての生活、先生としての生活、もしくはテレビに出るのもですね。まあ、ニュース解説だとかさんまのほんまでっかとかですね一応知識人としてね出て。でまあ、それで非常に自分自身も快適でしたし。一応生活も安定してですね。まあそういう人生を送ろうと。私はまあそういうのは似合っております。性格的にも。

まあ、あまり政治とかそういうのに関係するとですね、やっぱりそれにとらわれてしまうので、自分として科学的に正しいということをきちっとやっていくっていう、その私の人生の本当の大きな目標が崩れるんじゃないかっていう気持ちもありましてね。それで、あのそういう道を選んでおりました。

だけど、今考えたらちょっと自分本位でしたね。自分はそれでいいですね。ですけど、まあ日本には子供たちがいますから。それに非常にこうなんか気になりだしたのが、まあ2年ほど前ですね。2、3年前なんですね。自分は自分がこう良ければいいかっていうとそうじゃないだろうと。私が今生きてて、年をとって一生懸命やって。まあ今だったら寒風吹きすさぶところで演説したりですね。それから、もうものすごい無理な行程で移動したりですね。

そういうことする僕のその意欲っていうのはですね。私の人生にはもうないんですよ。私たちの子供がいるっていうこと。私だったら孫もいますからね。まあ、彼らを考えるとまあ自分の健康とか、自分の人生でどれがいいかなんてことはほとんど小さいことですね。私自身の活力だとか生きてる意味を持たせてくれるのも私自身じゃないんですね。

ですから、人間っていうのは命があるようでないんですね。命はこう子供たち孫たちに繋がってる。それも自分のじゃなくて。まあ本当にね、講演会なんかに来てくれる子供さんいるんですね。本当にこう、どの子供さんを見ても、大切だなぁと思いますね。その点でですね、私はこんなことしていったらまずいなという風に思ったんですよ。

かわいそうな僕らの子供達っていう。最初はね、これから日本はどうなるのかっていうシリーズをこの3月はやります。その中でまず最初に、かわいそうな僕らの子供たち。これは私がですね。いや私は学者でいいよとか、朝から公園とかサンマのほんまでっかに出てりゃいいよっていうのをやめたんですよ、私。

それを自分本位ならそれでいいですよ。だけど私は私じゃないですね。どの人もそうですよ。その社会的に意味があることやってるのやってない関係なくて、やっぱり命というのはつながってるから、今の僕はこの私個人の一生のことではなくてね。繋がってる命で考えなきゃいけないだろうなと強く感情的にも思ったんですよ。理屈だけじゃなくてね。

それはどういうことかって言うと少し前、まあこれはまあ簡単に言えば1960年から1990年、高度成長時代と言ってもいいんですけどね。まあこの間に30年で日本の経済力と言ってもいいし、一人当たりのお給料と言ってもいいんですが、年俸と言っていいんですけどね。まあ9倍になったわけです。約10倍ですね。

これはね本当にあの僕の小さい頃は石油ストーブ買えない。水洗トイレはない。瞬間湯沸かし器もないから冷たい水で洗う。女の子はもう冬になるあかぎれで手がザクロみたいになってましたね。それから内風呂とあの当時いいましたよ。自分の家に風呂はないっていうかこれ全体的ですよ。どの家があるとかないとかじゃなくてですね。銭湯に冬の寒い時に風邪引いてるのにね、銭湯行かなきゃなんないっていうようなことでした。

それがまあ30年間経ってね、まあバブルが崩壊する頃には家電製品は揃っているし、水洗トイレにお風呂と、瞬間湯沸かし器なんか当たり前ですけどね。まあ場合によってはエアコンとか自動車も買えるという風になりましたんでね。

しかし、その後ですよ。その後の30年1990年から2020年までの30年間はね。まあ自民党小泉政権、竹中蔵相ね。ひどい政治でした。それから自民党末期のね、1年ごとに変わった4人の首相。それから民主党政権。それから安倍さんは良かったんですが、まあ、野党とかNHK朝日新聞に足をすくわれましてね。あまり実力を発揮できないまま終わって。その後もパッとしない政治が続いてるわけですよ。

この30年間本当にね日本に政治がなかったんですね。なかったもんだから、その前の30年間で9倍になったにもかかわらず、それから技術力とかビジネス力とかインフラストラクチャーって言うんですけど、例えば、新幹線と高速道路とか道路の舗装率とかそういったのもほとんど世界のトップクラスですね。ベスト10には必ず入ってる。

それから日本人の知識のレベル、真面目さ、社会の安定さ、犯罪の少なさなんかもちろん世界のトップですね。ですから経済的に発達するに当たり前なんです。経済指標っていうのはそれほど馬鹿にできないわけですね。経済指標通りに経済は基本的には動く。それがこの30年間460万のまま標準世帯でね、変わんなかった。

まあ消費税が10%になりましたから、日本国民は46万円だけ使えなくなったわけですが。それを問題にしようっていう政策論もありましたけどね。私は反対しました。なぜかといったら、損害はその46万円にとどまるもんじゃないんだと。実は日本の経済力から計算した現在の日本人の年俸はですね、1300万ぐらいと計算されるんですよ。

それはこんなにあてになるもんなんですね。これは。だってさっき言いましたように技術力とか工場の状態ね。それからビジネスの力。あのそれから通信関係。電車、新幹線、高速道路、輸送力、舗装の率、こういうのみんな変わりますからね。電力とか通信。それから日本人の気質やら、レベル、それはもう全部トップクラスなんですね。

それなのになぜ1300万じゃなくて460万円なのか。これを追求しなきゃいけないと私はそう思いましてね。それで政治活動に入りましたが、だいたいそれおよそ1年半ぐらいやってきましてね。最近ではもう全然考え方変わりました。それはもうそれで間違いないんですよ。今の経済力の460万の問題は変わらないんですけども。それで子供たちが貧乏になって中国のコンビニに働きに出なきゃならないというのはかわいそうだと思ったんですよ。経済的なものがかわいそうだと思った。

しかしね、それをずっと私いろんなところで演説したり解説してる間ですね。そうじゃないってことに気がつきました。子供たちは未来がないんですよ。未来がないんです。ここには一応、就職先なしと書きましたけど。もちろん就職がありません。

もう東芝ですら倒れますね。シャープはもう倒れました。これはその業界における電力電気業界、電子業界のトップクラスが倒れるんですが、トップクラスが倒れるって事は全体的に地盤が沈下してますから。それは東芝、日立、富士電機三菱電機、全部シュリンク小さくなってしまいました。NEC富士通ソニー、これはですね、ソニーはゲームなんかで頑張ってはいますけどね。やっぱり小さくなってしまいました。

これからは自動車ですね。電気自動車とかそんなこと言ってますから。これはどうして電気自動車って言うと日本がダメになるかっていうと、後でずっとお話しますけどね。あもうなくなっちゃうでしょ。自動車産業なんてもう裾野がすごく広いですからね。直接的な自動車販売そういったものも含めて、工場ね、修理、車検とか全部含めて付属品ですね。ものすごく膨大です。しかも、それに使うものといったらですね、鋳造鍛造、ワイヤー、ハーネスそういったタイヤ、それも山ほどありますから。これね1000万人ぐらいになっちゃうんですね。

そうすると僕らの子供たちは日本に就職しようと思ったら、まあ漫画ぐらいしかないと。漫画なんかじゃね、もう数千人で終わりですよ。だから我々の子供たちは今一生懸命勉強したり、親に励まされしたりやってますけどね。我々は子供たちに勉強させるのはいいですよ。ただその将来をなくしてるんですよ。

どこに売り渡してるか。海外、まず海外ですね。海外の禿鷹ファンドとか中国とか、そういうところに売り渡してるわけです。日本の日本人の活動を売り渡してんですよ。これ個別に今度きちっと一つ一つ検証していきますからね。このこれから日本はどうなるのっていうんで明確に。僕はですね、今自分の頭にあるああこうなっちゃうんだな、子供たちかわいそうになあと。

子供たちかわいそうだなっていうのは、僕自身もかわいそうなんですよ。つまり僕の人生のかなりの部分は子供なんですからね。それはもう当たり前ですよ。

人間だって、東京都に誰もいない、名古屋市に誰もいない、誰も子供がいない、自分の子供じゃなくてですよ、子供がいない、日本に子供がいなかったら私なんかもちろん働きませんよ。未来がないんだから。

いや僕自身の寿命から言ったら未来ないんですよ。だけども子供たち孫たちが日本人にいるから、僕の未来があるんですから。だから子供たちの就職先がない、未来がない、これ実は未来、就職先ばかりじゃないんですよ。

昨日ちょっと話しましたけど、文化もないんです。文化もなくて全く無味乾燥で奴隷として生きるっていう人生しか残されてない。こういうことに、もうだいたい去年の選挙戦が終わった頃から僕は気がついてね。いやこれは悲惨なことだと。

どうしてもこれはね、子供たちのためとも言えるし、私の命の続きとしてもね。これは許すことできないと思いましてね。そしたらね、こんなことが起こるんだったら、なんでね戦争で一生懸命国を守ろうとしてやった兵隊に申し訳ないじゃないかと、こういう気持ちも実は私にはあるんですね。

ということで今後は感情的にならずに、これから日本はどうなるのということを一つ一つ、科学、社会、文化、経済ということをですね。ずっとやっていきたいと思っております

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